X市職員採用試験Part.5

今回は四次試験の再現ではなく、四次試験に向けた準備について書きたい。

これに受かれば、ついに公務員だ。

当初、市役所は志望していなかった。しかし、贅沢は言っていられない。あれだけ憧れ続けた公務員になれるのだ。

試験が終わってから言い訳できないよう、私はこの四次試験に向け、全力で準備した。

具体的には、市の基本計画や長期計画、シティプロモーション、市報などを徹底的に読み込み、発言に説得力を持たせるために街歩きも行った。

私は地元出身でもなければ、近隣市の出身でもない。
それで自治体職員を目指すのだから、誰よりも深く資料を読み込み、誰よりも多く行動するのは当然のことだ。
面接官もその前提で質問してくるはずだ。

社会人としての貴重な休日を、すべて公務員試験の準備に費やした。

自宅から1時間かけて受験自治体へ向かい、市の施設をくまなく回る。市民センター、公園、郷土博物館――徒歩で巡りつつ、住民の視点を体感するためコミュニティバスにも乗った。

ただ漫然と歩くのではない。
そこに暮らす人々の気持ちになり、毎日をこの地で過ごすとしたらどんな良いこと、悪いことがあるのかを、肌で感じながら歩いた。

市民センターでは展示作品を観賞し、公園では遊具やマップに触れ、道端ですれ違うおばちゃんたちの会話にも耳を傾ける。
どんな小さな情報も取りこぼさない――その必死さが、私の準備の本質だった。

もちろん、市役所の視察も欠かさない。準備は万全だ。

街歩き自体は多くの受験者も行うだろう。しかし、コミュニティバスまで使う者はそうそういない。

今になって思えば、あんなに必死に準備する必要もなかったのかもしれない。ちょっと肩透かしを食らったような、そんな気持ちが残った。

市役所
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管理人

公務員試験で採用漏れになり何もかも失った公務員試験バカ。
市役所に最終合格したので仕事を辞めたものの、結局4月採用の連絡は来ませんでした。
受験歴は学生時代に17自治体、社会人時代に10自治体。
公務員試験の真相を詳らかするため、ブログで発信しています。

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