今回は実際の討論の様子を再現していこうと思う。
前回のおさらい。
お題は「東大和市の訪問・定住者を増やすための施策を考え、市長にプレゼンするつもりで模造紙にレジュメを作成せよ」である。
議論の後、模造紙2枚にまとめて面接官に発表する。
メンバーはA~Hの8人。男女半々。
以下、再現。()で括られている言葉は状況もしくは心情を表している。
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面接官:それでは始めてください。
皆:(緊張のせいかキョロキョロが止まらない)え~と・・・
H:じゃあ、とりあえず一人ずつ個人の意見を発表していきましょうか。
その後、議論に移りましょう。
H以外:(どうやらこいつが仕切るみたいだな)
H:順番は、とりあえず私から逆順でいきますか(H→・・・→A)。
私が考えた施策は、市のイベント、例えば○○や××などをPRすることです。
そうすれば来てくれる人も増えるのではないでしょうか。
G:私も市のイベントをもっとアピールするのが有効かと。
市は全国で初めて○○を開催した地として有名ですから。
F:私もお二人の意見と同じです。
ただ、PRするにもそのターゲット層を絞るのがよいと思います。
私は高齢者に向けて施策を打つべきだと考えます。
その理由は、高齢者が集まれば高齢化対策としても機能するからです。
A:(やっとまともな意見が出たな。というか最後に発表するの緊張するな)
E:私も○○や△△といった行事を~観光客が~。
D:僕も同じです。
○○や△△があるんで、市の広報とかに名物とか観光地を載せればよいかと。
C:私も今までの方とほぼ同じです。
市の名産に◇◇があるのでそれを食べてもらうのはどうでしょうか。
B:(めちゃくちゃか細い声で)あの~イベントを盛り上げて~地元に~活性~
A:私は・・・を企画するのがよいと思います。というのも~だからです。
市にある▽▽も利用してはどうでしょうか。
A以外:(目の色が変わる)
H:では自由に議論にしましょうか。
私はAさんの意見が良いと思います。
D:僕もAさんの意見に賛成です。
補足するとターゲットは若者にして~。
C:そうですね。私もAさんの意見に同じです。
若者に来てもらって地域活性化を狙いましょう。
あ、私が書記やりますよ。(ホワイトボードに書き書き)
(他の人も同様に発言し、発表の内容は固まる)
H:若者向けに企画するって方向でいいですかね。
皆:そうですね。
A:(いや、なんか若者をターゲットにする方向に流れてるけど
Fさんは最初に高齢者向けに発信したいって言ってたよね?
Fさんに確認しなくていいの?)
H:では、他に意見がある人はいませんか。
A:(やべえ時間ないし今更議論を戻せない。なんも言えねえ)
H:いないようなので、そろそろ模造紙にまとめますか。
C:この2枚の模造紙を横に貼ればちょうどいいですね。
B:(間髪入れずに)縦に2枚貼りましょう(自信なさげに発言)
H:え!?でもそれっていいんでしたっけ?
E:まあ特に制限はないと思いますが~う~ん~
G:Bさん、そんなに縦に使いたいんですか?
B:(食い気味に)はい!(小さい声で)
A:(こいつ、こんなことでしか存在感示せないのかよ。多分碌に発言してないから
自分でもやばいと思ったんだろうな)
H:じゃあ作業に入りましょう。
##はBさんとCさん、$$は私と・・・やりたい人いますか?
E&F:私やりますよ。
A:私は%%の言い出しっぺなので担当します。
H:お願いします。ではDさんもAさんと一緒でいいですか?
D:はい。
(一同作業に入る)
D:(小声で)いや~正直Aさんの意見しかないなって思いましたよ。
Aさんがいて良かったです。
A:ああ、そうですか。
(刻一刻と時間は過ぎる。とにかく時間がないので大急ぎで仕上げる。
作業の譲り合いとか発生しててアホらしくなってきた)
面接官:それでは発表に移ってください。
皆:(模造紙を黒板に貼る。Bの意見に従い2枚を縦に貼ろうとすると・・・)
面接官:え!?横じゃないの!?縦!?まあいいけどそれで貼れる?
面接官&皆:(めっちゃ下にはみ出してるな・・・)
面接官:それでは発表をどうぞ。
H:私たちはこのような企画を考えました。以下順番に説明します。
皆:(それぞれが担当した分野の説明をする)
面接官:はい。ありがとうございました。それではこちらから質問します。
誰か:(適当に答える)
面接官:それでは試験は終了です。申し訳ありませんが後片付けをしてから
退出してください。
皆:(片付けをして退出)
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こんな感じだ。ちなみに私はAである。
言うまでもなく不合格だったのだが、このメンバーで合格した奴がいたら教えてほしい。
Hが司会っぽいことをしたという理由だけで合格していそうだが。
思ったのは、こういったグループワークは半分運だな。
メンバーに恵まれなければいけないし、面接官に評価能力があるとは思えないからだ。
(決して東大和市のことを批判しているのではない。公務員試験全体の話だ)
別の自治体の試験では有意義な議論になって、正直この人たちと働きたいとまで思ったこともあった。
自分の反省としては、議論の最初に話し合いの方向性を決めておくべきだったと思う。
議論がとっ散らかったからだ。
しかし、これが初めての集団討論だったと思うので、勉強になったといえばなった。
私がグループワークについて語りたいことはもっとあるので、また別記事で。
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