秋季チャレンジに落ちたとわかってから、私は生気を失っていた。
何かの間違いではないかと、まだ疑い続けている自分もいる。
心の整理がつかないのだ。
そんなある日、自宅ポストのなかに神奈川県人事委員会から封筒が。
受験者全員に結果が郵送されることになっているので、不合格通知なのはわかっている。
しかし、どこか違和感がある。
手に取ると、封筒が異様に分厚い。
不合格通知の場合、A4ペラ1が三つ折りで入っているので封筒は薄くて軽い。
封を切らなくても不合格だとわかる作りになっている。
不合格なのに厚いだと・・・もしかして!?
私は本当は合格なのではないかと期待した。
県庁の掲示は、職員のミスであり、本当は私は合格なのではないか。
半信半疑のまま家の扉を開け、部屋に入ると真っ先に封筒の封を切った。
そこに書かれていたのは
あなたは、さきに実施した平成●●年度神奈川県職員採用試験Ⅰ種試験を受験されましたが、総合判定の結果、残念ながら不合格となりましたので、通知します。
という通知書だった。
やっぱり。わかってはいたが、期待させておいて不合格にする神奈川県の性格の悪さがにじみ出ている。
不合格通知のほかに3枚、余計な紙も同封されていた。
こんな「ご案内」だった。
神奈川県臨時的任用職員(一般事務職)候補者への登録について
※この案内は、神奈川県職員採用Ⅰ種試験・行政(秋季チャレンジ)1次合格者の皆様を対象に送付しています。
職務経歴書や連絡票もついている。
不合格者に対して臨時職員になれと言っているようなものだ。これは受験者に対して失礼ではないか。
今まで様々な自治体の不合格通知を受け取ってきたが、こんな案内が同封されていたのは初めてだ。
神奈川県はがめついな。人材不足なのも頷ける。こんなことしてるから内定辞退されるのだろう。
一応、臨時職員になって公務員浪人するのもやぶさかではない人もいるだろう。
この記事ではそんな人のために情報提供をしたつもりだ。
ちなみに勤務地域が選べる。やはり県職員は県内全域で働く可能性があるわけだ。
念のため断っておくが、臨時職員のことを下に見るつもりは毛頭ない。
秋季チャレンジを受験する人は皆、正職員を目指していると思う。
夢が潰えた受験者に自らの欠損を補ってもらおうとする神奈川県の魂胆に辟易したまでだ。